初めて真田ナオキさんを知った日のこと
「惚れちまったの俺~!」っていう第一声を聴いてビックリして、テレビにくぎ付けになったのは、2020年6月ごろのことでした。
そのころ、父が入院していたので、私は実家に帰っていました。実家の誰もいない部屋で1人で晩御飯を食べながら、父の具合がかなり悪いことなどを考えながら、NHKの「うたコン」を見ていました。
初めて見る顔の若手演歌歌手が出てきて、黒いスーツを着たさわやかなイケメンでした。
「惚れちまったの俺~!」
その歌声を聞いた瞬間、「エッ、何この人、何者!?」って思いました。見た目、さわやかなのに、声が、ダミ声っていうか、しゃがれ声っていうか、ドスが効いてて。「えっ?何? 何者!?」って思って、目が離せなくなったことを、今でもはっきりとおぼえています。
見た目カッコいいけど、声もカッコいい。そのギャップがカッコいい。このギャップは、ただ者ではない感じがする。頭がバグってしまう。この人の歌をもっと聴きたい。って思いました。
「惚れちまったの俺~!」っていうメロディーもキャッチーで、記憶に残りました。
吉幾三さん作詞・作曲の「恵比寿」という曲で、そのイケメンは、吉幾三さんの弟子の真田ナオキさんでした。
その後、まさかこんなに沼にハマってしまうとは予想もしませんでした。もはやすっかり頭がバグってしまって。まさに惚れちまったのオレ状態。ナオキくんの夢を応援したいと思い、このブログを始めることにしました。
父と演歌のこと
そのうたコンを見た翌月に私の父は亡くなってしまったのですが、父は演歌が大好きな人でした。私が実家に帰るために実家の最寄り駅に着くと、いつも父が車で迎えに来てくれていたことを思い出します。車に乗り込むと、いつも演歌がかかっていて、鼻歌で歌っている人でした。それも、いわゆる「ド演歌」でした。私はその当時は、演歌に特別な興味はなかったですが、五木ひろしさんや演歌歌手の皆さんの歌の上手さは好きで、「うたコン」は好きな番組でした。
父が亡くなって、私は父の遺した愛車(軽の乗りやすいものでした)を譲り受けました。そして今は私がその車に乗りながら演歌歌手の歌を聴いているなんて、不思議でなりません。
もし父が生きていたら、父とナオキくんの話でもりあがれたかもしれないのにって思うととても残念ですが、ナオキくんと出会わせてくれたのは、父なのかもしれない、なんて思ったりしている今日この頃です。
演歌がこれから先、細ってゆく文化だと思っているひとも多い今日この頃です。それはとても残念なことだと思います。演歌・歌謡の世界の魅力を、私の拙い文章では語彙力がなくて申し訳ないうえに私自身もその奥深さをまだ十分にはわかっていないけれど、少しでも発信していけたらいいなぁと思い、このブログを始めます。